タロット占いの方法論ー私が逆位置を取らない理由

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タロット占いの方法論ー私が逆位置を取らない理由

「え?これって全部逆位置ですか?」

とクライアント(お客さん)に聞かれることがたまにあります。
私は、カードをシャッフルした後に全て正位置になるようにそろえ、クライアントから見て正位置になるように置いています。タロット占いを知っている人であれば、(1)タロットカードは正位置と逆位置がある(2)リーダー(占い師)側から読める方向に置く が一般的であるため冒頭のコメントがでるのではないかと思います。

私は逆位置を取りません。その理由をメモ程度ですが記述しておきます。

逆位置の取り方が複数あるから

逆位置の取り方を混ぜると何とでも読める

タロット占いは歴史が長く、正位置・逆位置の読み方にも複数の方法があります。
ざっくり分けて

①正位置とは反対の意味になる
②正位置の意味が弱まる
③正位置の良い意味が弱まり、悪い意味が強まる
④カードの下半分の意味が強まる

という具合でしょうか。タロット占いをはじめた頃は、どの方法を選択しようか迷っていました。どれもそれなりに説得力があるように感じたからです。しかし、私が実際にセッションを行うと、おそらくこの生まれ持ったサービス精神(自称)を持ってして①~④をその時その時で都合よく解釈し、クライアントにできるだけよい情報を与えようとするだろうな。ということは容易に想像がつきました。そう、逆位置を取ると解釈の余地が広がってしまうのです。

写真を撮った時に見やすい

写真で撮った時に逆位置があると情報が複雑になって頭に入ってこない
というのも、現実的な理由としてあります。

タロット占いの修行期間にTwtterで無料でクライアントを募集していた時に写真を撮り、動画を作って結果をお伝えしていたことがあります。その時に逆位置があると非常に見づらいなあと思いました。

対面セッションをはじめてからも記録として写真を撮っていますし、お客さんにも撮ってもらうこともあるので。

逆位置ってだけで不吉な感じがする

逆位置にはそもそも不吉なイメージがあるようです。なにか困っていてセッションに来ている方をあまり怖がらせたくない、というのはあります。

タロットカードの魅力を感じてほしいから

タロットカードは持ち運べる美術館

タロットカードの魅力は絵の美しさにあります。小さなカードの中に詰め込まれた、たくさんのモチーフ(花や星、人、動物、自然、建物など)人々の表情や着ている服、背景の色、洗練された構図、名画のオマージュ、アトリビュート(神話の人物や役割を特定する持ち物や服装)をよく見て、楽しんでほしい。だから私は全てのカードをクライアントから見て正位置になるように置いています。

クライアントのインスピレーションを引き出したいから

タロットカードはブレストツールとも呼ばれます。

クライアントとリーダーが一緒に解決策を考え、そのヒントをタロットカードが示してくれるという考え方です。カードからインスピレーションを受けたクライアント自らが答えに気付くこともあります。それは私が話すたくさんの言葉よりずっと強く印象に残ります。

自分の幸せを邪魔していた何かや、本当に自分が望んでいたこと、今まで候補になっていなかった知人が運命の人である可能性、薄々気付いていたけれどこの恋はもうダメなんだと諦めがつくこと…

その人のなにか大事なところに触れるような、心の氷が解けるような瞬間を私はいつも尊く感じるのです。

逆位置のススメ

とはいえ、逆位置ってなんかいいよね。と思っている自分もいます。闇の魔術っぽくていいじゃないですか。いつか逆位置も取る方法に鞍替えするかもしれませんし。

もし、タロット占いで逆位置を取るか否か迷っている人がいれば参考になればよいなと思います。

カードの意味を全て理解していない初心者さんは《正位置だけ》がおすすめ

タロットカードのハードルって78枚のカードの意味を理解することですよね。そもそもカードの解釈も複数ありますし。まだうろ覚えの内に逆位置まで取ろうとすると大変、というかほとんど不可能なんじゃないかと思います。ので慣れるまでは正位置のみを取ることをおすすめします。

逆位置も読む場合は、読み方を統一すること

これは本当に難しいと思います。私はできる気がしない。まず、何をエビデンス(確証)としてどの方法を採択するかという問題があります。お師匠さんとかいれば、それに倣うんだろうけれど。そして、お客さんを前にしてその読み方を貫けるか。良いイメージのカードが逆位置の時は「意味が弱まっている」、悪いイメージのカードが逆位置の時は「反対の意味」で読んだりして相手に与えるショックを緩和しようとしてしまう。人は優しいからこういう事はしてしまいがちなんだけど、逆位置の取り方をカードやお客さんの悩みによってコロコロ変えてしまうと筋が通らなくなってしまうんじゃないかなと。

インスピレーションに任せる

ルールとか意味とか方法論とか無視してインスピレーションに任せる、という方法もあるには、ありますね。ただ、これもとても難易度は高いと思います。クライアントの「インスピレーションを重要視する」と先述しましたが、リーダー(読み手)には指針が必要だと私は考えます。リーダーもインスピレーションに任せるのは羅針盤を持たずに航海に出ることと似ていて、相当な能力がないと、目的地にたどり着くのは難しいでしょう。もちろん、私にはない能力を持つ方もいらっしゃいますのでインスピレーションタロット自体を否定するわけではありません。


はい、というわけで書いている自分もいったい誰に需要があるやら?と思いながらも久しぶりに記事作成しました。最近YouTubeの観すぎで「チャンネル登録と高評価ボタンお願いします」と言いたいんだけれど、Web記事ってどう締めたらいいんだか。

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